私が転職を決めるまで その9 ~よく休み、よく遊べ~

 
こんにちは、ポンコツハム(@pmkthm)です。
 
1週間が終わりました。
 
ブログをご覧の皆さん、お疲れ様でした!
 
私は先週は3日間、今週は年休を一日取ったので4日間の出勤でした。
 
いきなり週5フルで出勤ではなく徐々に徐々に増やしていけているので、社会復帰一発目の働き方としては理想的かなと思います。
 
来週から週5フルになりますが、無理せずに出勤したいと思います。
 
さて今回は、妻と別居してから気分が晴れない日々を過ごしていた先に、気分が挽回する出来事があったというお話です。
 

薬を飲んで、ひたすら何も考えなくなった結果

 
考えれば考えるほど負のスパイラルに陥ることを学習したので、夫婦関係のこと、職場のことなど、自分にとって負の要素を纏ったものについては一切、考えることをやめました。
 
職場のことについては、これまでみたいに大嫌いな上司から突然LINEがくるということがなくなったので、特にそのことで思い悩むことは無くなりました。
 
妻とも一切連絡を取らなくなりました。
 
そもそも、適応障害の治療法とは、「ストレス源を断つ」ことですからね。
 
つまり、実家にいて、あらゆる悩みの種から避難できているこの状態は、適応障害の治療には理想的なのです。
 
そして、抗うつ薬を毎日忘れずに飲み続けました。
 
そんなこともあってか、相変わらず気分はやや沈んでいましたが、部屋に引きこもっていることが億劫になってきました。
 

 

どこかに旅に出たくなった

 
朝起きて、朝食を食べ、横になって、昼食を食べ、横になって、夕飯を食べ、薬を飲み、お風呂に入り、眠れないので起きてる。
 
これが私の1日でした。
 
こんな生活を2か月ほど続けていたら、「飽き」という感情が芽生えました。
 
自室にこもって、何もしないでいる生活に飽きてしまったのです。
 
沈んでいた気持ちが一気に晴れやかになったわけではありませんが、とにかく「退屈だ」と思うようになったのです。
 
これはつまりどういうことなのか。
 
今までは、自室にこもって横になった状態でも、頭の中が負のスパイラルでぐるぐるしており、とにかく頭の中が忙しかったのでしょう、何もしていないようで実はかなりエネルギーを使っていたのだと思います。
 
しかし、薬を飲み、何も考えずに安静にしていた結果、負のスパイラルに陥ることがなくなり、心に余裕ができてきたのではないかと思うのです。
 
うつや適応障害の治療において「焦ることは禁物」とよく言われますが、真理だなと思った出来事でした。
 

 
罪悪感を一切捨て、とにかく何もせずに薬を飲みダラダラする。
 
これがベストであり、唯一の治療法なのではないかと思います。
 
快方に向かい始める時間は個人差があれど、焦らず休めばきっと光は見えるのだと思います。
 
この時、療養休暇中であり、給料も問題なく振り込まれていたので、比較的財布に余裕がある私は、あることを考えるのでした。

 

行ったことのない「あの場所」へ1週間旅に出た

 

9月後半、夏が終わり秋に差し掛かってきたころでした。

 

職場、夫婦関係、どちらもこれからどうしようかということについて中途半端なままでした。

 

考えなければ、決めなければと思えば思うほど、また負のスパイラルに陥りそうな気がしました。

 

そして、何もしなければしないでまた退屈でした。

 

そんなとき、「そうだ、旅に出よう」と思ったのです。

 

 

旅に出れば、結論が見えてくるかもしれないと思ったのです。

 

行先は、これまで一度も行ったことがないあこがれの地、北海道を選びました。

 

札幌か函館あたりをのんびり2泊3日できればいいなと思い、ネットを見ながらプランを練っていたら(プランを練れるくらいにまで余裕ができていたのです!)...

 

なんと、JR北海道の周遊フリーパス(1週間)が売っているではありませんか。

 

www.jrhokkaido.co.jp

 

このチケットは現地でしか買えないとあり、すぐ航空チケットを予約、3日後には北海道に上陸し、周遊パスを買っている自分がいました。

 

1週間の弾丸ツアーの果てにつかんだもの

 

あまりにも北海道旅行の内容で埋めてしまうと、このブログ本来の趣旨から逸脱するので控えますが、1週間でJRを使って北海道を1周するプランを立てました。

 

皆さんご存じのように北海道は広く、本州、四国、九州に住んでいると、およそ日本国内とは思えないような規模の大きさに面食らうことと思います。

 

私も、降り立った時は「外国に来たのではないか」と思いました。

 

 

1週間の行程の中で、札幌、旭川稚内、網走、根室、函館などなど、主要なところは大体訪れました。

 

1週間という限られた時間だったので、日中のほとんどを移動に費やしてしまいましたが。

 

そのせいもあってか、車窓から眺める景色を見ながら物思いにふける時間が多かったように感じます。

 

今思えば、それがかなり私にとってプラスに作用したのかもしれません。

 

それから、北海道といえば雄大な景色においしい料理。

 

 

それらは、これまで絶望のどん底にいるような気分だった私を、どうでも良い気分にさせてくれるような気がしました。

 

行く先々で仲良くなった人たちもいました。

 

1週間の中で、かなり久しぶりに贅沢の限りを尽くした私は、帰るころに、ただ、こんなことを思っていました。

 

「また来たい。」

 

心に余裕ができた結果、決断力がよみがえってきた

 

職場でのストレスから適応障害になり、それがきっかけで妻との関係悪化。

 

このWパンチのせいで、2か月間ふさぎ込んでいた私は、1週間北海道へ旅に出ました。

 

物思いにふけったり、雄大な景色やおいしい料理を堪能し、帰るころには「また来たい」と思うようになりました。

 

これがどういうことを意味するのか。

 

明らかに、出発前よりも心に余裕ができてきたということです。

 

出発前は、復職にしても、夫婦関係にしても、考えるだけで負のスパイラルに陥るため、考えたくもなかった。

 

しかし、旅から帰ってくる頃には、以下のように、自分の今後についてイメージできるようになっていました。

 

・別居中の妻と離婚する

 

・離婚というタイミングに合わせ、退職願を書く

 

・来年4月復職をめどに、ゆっくり休む

 

イメージした後、はっきりとした決断に至りました。

 

こうやって文字化すれば、「なんて単純なことか」と思うかもしれません。

 

しかし、うつや適応障害というのは、こういったことをイメージすることさえも大変困難を極めるのです。

 

自分の将来のイメージは自分が一番はっきりとできるのに、それすらもできなくなり、ただただ不安だけが押し寄せるのです。

 

それなのに、心に余裕ができた結果、今後の自分について、自らがしっかりとイメージできて、決断までできるようになるというのは、かなり大きな一歩であったように思うのです。

 

 

精神疾患の治療で大事なのは、よく休み、よく遊ぶことで、心に余裕を生み出すことなのかなと、自身の経験則から導き出せたと思っています。

 

遊ぶには大前提として、よく休むことが必要になりますが。

 

こうして、リカバリーを果たした私は、実際に離婚届を書いて妻と離婚し、職場に退職願をもっていくところまで進んでいきます。(続く)